私学教育の本質とは
7月に開催された「私立学校専門研修会 教育課程部会」には、本校より小山内校長および教育課程センター長の大田教頭が参加しました。部会では、「変革の時代にこそ試される私学教育の本質」が喫緊の課題として取り上げられ、本校においてもその課題について理解を深め、生徒に対してより質の高い教育を提供するための取り組みが必要であると再認識しました。
この課題に対する本校の取り組みとして、各教科で研修時間を設け、教科ごとにレポートを作成いたしました。
本日は職員研修の一環として、各教科から提出されたレポートを共有し、教職員全体でディスカッションを行いました。
課題は下記の6項目です。
【課題1】個別最適な学習とは?
生徒は「課題を自覚すれば変われる」という前提
教員はそれを前提に学習マネジメントを考える必要あり
⇒ 各教科における「個別最適な学習」とはどんな活動か?具体例で検討
【課題2】主体的な学びの鍵=ファシリテーション+予測力
生徒が主体的に学ぶには、「学び方のトレーニング」が必要
教員は「ファシリテーション+生徒のリアクション・行動予測」ができることが大事
⇒ 各教科での**モデルケース(具体例)**を1つ構築する
【課題3】発言の向きとワークシート依存について
発言が教員ではなく他の生徒に向けられているか?
ワークシートに頼りすぎていないか?(導入時以外)
⇒ これらを踏まえ、「授業観をどう変えるべきか?」
また、課題2に関連し、学習者の主体性を高める有効なコンテンツは何か?
【課題4】コンテンツベース vs コンピテンシーベース
知識の暗記再現(コンテンツベース)だけでは不十分
思考力・判断力・表現力などを育てる(コンピテンシーベース)授業への転換が必要
⇒ 各教科における両者の授業例をそれぞれ挙げて比較
【課題5】個別化と個性化の授業設計
「1人でやるべきこと」と「みんなでやるべきこと」を分けて授業を設計する必要あり
指導の個別化(基礎・スキルの習得)
学びの個性化(共通内容をレベル別に)
⇒ 各教科の具体的な単元を例に検討
【課題6】調べ学習=消費活動?創造活動?
「創りたい・生み出したい気持ち」があるかが重要
単なる調べ学習は意欲を削るだけの“消費”になりがち
逆に、調べたことを活用・関連づけて進めると“創造”になる
⇒ 各教科において、どのような活動が“創造的”になるかを検討
この研修を通して、私学教育の本質を再考し、今後の教育実践に生かしていくことを目指しています。