学校法人大多和学園 開星中学校・高等学校

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小山内校長日記

校長日記655「中秋の名月とノーベル賞の喜びに寄せて」

2025年10月は、月を眺めるのにうってつけの夜がやってきました。

昨夜、10月6日(月)は旧暦でいう「中秋の名月」、そして本日7日(火)は実際の満月です。満月の瞬間は7日になった直後の0時48分。つまり、6日の深夜が最も丸い月を楽しめるタイミングでした。

「中秋の名月」と「満月」は毎年必ず一致するわけではなく、年によって1〜2日ずれることもあります。

ところが今年2025年は、その差がわずか約1時間という非常に珍しい年。まさに「中秋の名月」と「満月」が“ほぼ同時”に訪れる特別な秋の夜となりました。翌7日(火)の夜も、肉眼ではほぼ満月のように見えますが、ほんのわずかに欠け始めています。どちらの夜も、秋の澄んだ空気の中で月を存分に楽しめる、貴重な2日間となりました。

さて、昨日はもう一つうれしい知らせがありました。

坂口志文(さかぐちしもん)さんが、「制御性T細胞」の発見による免疫学分野での優れた業績を認められ、ノーベル生理学・医学賞を受賞されました。

坂口さんの座右の銘は「一つ一つ」。

「世の中にはおもしろいことや興味をそそることがたくさんあります。英語でもスポーツでも、サイエンスでもいい。興味を持ち続けていろんな試みをしていくと、興味がだんだん洗練されて強くなっていきます。興味のあることを大切にして、それを続けることで新しいものが見えてくる。気がついたらおもしろい境地に達しているということが起これば、サイエンスに限らずどんな分野でもおもしろいと思います」と語られています。

 

この言葉には、学びの本質が詰まっています。

「一つ一つ」の積み重ねが、自分だけの世界をひらいていく。

開星にも、「やってみよう」から始まる成長があります。失敗してもいい。少しずつでいい。誰かを思う経験を重ねるうちに、「自分だけの未来がある」と自然に思えるようになってほしいのです。

 

秋の夜空に浮かぶ満月のように、皆さんの心も明るく照らされるような学びと出会いが、この開星の日々にあります。

そして、いつの日か開星の生徒からノーベル賞受賞者が誕生する――そんな夢を描きながら、皆さんとともに歩んでいきたいと思います。