小山内校長日記
校長日記619「ライ麦の根」
前回の問題です。ライ麦の根の長さの合計は、どれぐらいになったでしょうか?
答えは、なんと「11200cm」ではなく、「11200km」です。
松江市から11,200km離れた場所は、地球の反対側、南アメリカ大陸の南部に位置するエリアになります。具体的には、アルゼンチンやチリの南部が該当するでしょう。めちゃくちゃ長いですね。
実は、この話を『生きるヒント』という本で知ったのですが、著者の五木寛之さんは次のような思いを書かれていました。
「風にそよぐ一本のライ麦が、その貧弱な生命をささえるために一万一千二百キロメートルの根を目に見えない土中に張りめぐらし、そこから必死で生命の糧を吸いあげつつ生きつづけているというのは、じつに感動的ではありませんか。」
私もこの話を初めて聞いた時はとても驚き、感動しました。
根の話題でいえば、相田みつをさんの有名な詩の一つに、「夢はでっかく 根はふかく」という根のことが書かれたものがあります。「大きな夢を持ちたいのなら、根が深くならなければいけない。反対に根が深くなればなるほど、夢も大きくなる」というような意味です。見えないところでがんばったり、当たり前だと思えることにていねいに取り組んだりすることが大切なんですね。
開星でいえば、校訓にある「立志」の柱である「礼を正す」のあいさつや時間を守ることも、生きていくうえで大切な根っこの一つです。生きているすばらしさを感じ取り、今、できることに一生懸命取り組み、でっかい夢をかなえるための根を育てていけるよう、がんばっていきましょう。